女性にとって切り離せない栄養素「鉄」
妊活中でもそうでなくても、女性に摂って重要な栄養素である「鉄」。
月経のある女性は慢性的に鉄が不足しやすくなります。今回はそんな鉄の働きや、妊娠中の必要量について紹介します。
ヘモグロビンの構成成分となる鉄
鉄は体内でどんな働きをしているかご存知でしょうか?
私たちの血液の中には赤血球というが成分あり、その中にヘモグロビンがあります。ヘモグロビンは呼吸で取り入れた酸素を体中へ運ぶという重要な働きをしていて、鉄はこのヘモグロビンの構成成分として使われています。
成人女性の体内には約2〜3gほどの鉄がありますが、その中の約6〜7割がヘモグロビンの構成成分として使われており、残りは肝臓などに貯蔵鉄として存在しています。
1日に摂りたい鉄の量
1日に摂りたい鉄の量を紹介します。
月経のある成人女性の鉄の推奨量は10.5mg/日
月経のある成人女性の鉄の推奨量は10.5mg/日です。
数字で言われてもピンと来ないかもしれませんが、小松菜を380gほど食べないとこの量は摂取できません。
それほどの量を毎日摂取することが推奨されているので、いかに鉄が重要な栄養素かおわかりいただけるかと思います。
慢性的に鉄が不足していると体が疲れやすくなったり、肌や爪の血色が悪くなったり乾燥したりという症状が出ます。
妊娠初期は+2.5mg 妊娠中・後期は+15mg
妊娠中はさらに鉄の推奨量が付加されています。
これは、胎児や胎盤への鉄の必要量が増え、妊婦自体の血液量も増加するためです。
妊娠中後期で1日に25.5mgもの鉄をしっかり摂取しようと思っても1食ではとても補えません。
3食の食事で鉄の多い食材をまんべんなく使用するように心がける必要があります。
鉄の多い食材
食材100gあたりの鉄の含有量は以下の通りです。
小松菜・・・2.8mg
ほうれん草(通年平均)・・・2mg
ニラ・・・0.7mg
大根の葉・・・3.1mg
納豆・・・3.3mg
鶏レバー・・・9mg
あさり・・・3.8mg
牡蠣・・・2.1mg
牛肉 肩ロース1(脂付き)・・・1.2mg
豚肉 ヒレ(赤身)・・・0.9mg
鉄と聞くと、小松菜、ほうれん草、レバーのイメージが強いですが、納豆などの大豆製品や、あさりや牡蠣などの貝類にも多く含まれています。
また、レバーを日々の食事に取り入れるのはなかなか難しいですが、牛肉や豚肉の赤身の部分にも鉄が豊富に含まれているので、これらを使うのがおすすめです。
ヘム鉄と非ヘム鉄
鉄は大きく分けると動物性のヘム鉄と植物性の非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収率が高いと言われています。
小松菜やほうれん草などの野菜だけで鉄を摂取するのではなく、赤身肉や貝類などもしっかり食べ、ヘム鉄と非ヘム鉄のどちらからも摂取できるように心がけると良いですよ。
また、鉄はビタミンCとともに摂取することで吸収率が良くなるため、ビタミンCとが豊富に含まれている野菜、いも類、果物とともに摂取する一工夫で吸収率を良くすることができます。
いつもの食事で鉄が足りているか見直してみよう
いかがでしたか?「緑黄色野菜はあまり食べない」、「大豆製品は食べない」、「牛肉や豚肉より鶏肉が好き」、などという方は、もしかしたら鉄が不足しているかもしせません。ぜひ、この機会に食事を見直し、ご自身の妊活ライフにご活用ください。
text:管理栄養士 若子みな美
HP:食のハードルを下げる!ORANGE kitchen
wakka
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