どこで産む?〜ハイリスク妊娠?里帰り出産?無痛分娩?〜

前回は、出産場所について病院と助産所について説明しました。

 

今回は、3つのパターンで出産病院を選ぶときの注意点やポイントをお伝えします。

▪️ハイリスク妊娠の場合
▪️里帰り出産の場合
▪️無痛分娩を希望する場合

 

ハイリスク妊娠の場合

ハイリスク妊娠の基準は、明確なものはありません。

しかし、助産師として以下に当てはまる場合には、総合病院や大学病院での出産をおすすめします。

・多胎妊娠(双子、三つ子など)

・心臓、腎臓、甲状腺などの病気、糖尿病、高血圧、膠原病などの既往症がある

・骨盤位(逆子)

・前置胎盤と指摘されている

・母の血液型がRH(ー)

・前回出産時の異常(早死産、緊急帝王切開、分娩時の輸血、胎盤早期剥離など)

このような方は、まず、助産所で産むことはできません。

個々の状況や程度によりますが、診療所よりも、緊急体制が整い、複数の診療科のサポート受けることができる総合病院や大学病院等での出産を考慮しましょう。

 

里帰り出産

里帰り出産を考えている方は

里帰り前までの妊婦健診を受ける病院と、里帰り先の出産病院の2つを確保する必要が有ります。

里帰り先の出産病院

地域によっては、出産できる病院は1カ所のみで選択肢はないというところも少なくありません。

早めに希望の病院へ、分娩予約の要件、受け入れ可否、手続きなどについて問い合わせましょう。

また、里帰り前に、分娩予約と合わせて一度受診しなければならない病院もあるため、確認を忘れずに!

里帰り先が遠方な方は、その受診だけでも移動の身体的負担に加え、交通費など経済的な負担かかりますので要注意です。

 

妊婦健診を受ける病院

次は、里帰りまでの間の妊婦健診を受ける病院病院を探します。

出産しない人の妊婦健診は受けない(=出産する人の妊婦健診で精一杯)、妊娠中期以降の妊婦検診は行わないとしている病院もあります。

妊婦健診を受ける病院、もしくは受けている病院には、里帰り出産を希望していることを必ず伝え、引き続き妊婦健診を受けることができるのか、確認しましょう。

私が知っている中で、妊婦健診はやるけど、里帰り先の病院に、診療情報提供書は出さないとしている施設もありました。

できれば、母子手帳プラス診療情報提供書があるといいなと思います。

 

妊婦健康診査受診票について

こちらは、妊婦健診にかかる費用を一部市区町村が負担する助成券です。

母子手帳と一緒に交付されます。(助成額、回数などは地域差あり)

東京都は共通の受診票を使用しているので、契約医療機関であれば、都内どこの病院でも受診票を特別な手続きなしで使うことができます。

しかし、妊婦健診受診票は都道府県をまたいで使うことができない場合が多いです。

つまり、東京都でもらった妊婦健診受診票は、福岡県では使えないということです。

里帰り先の病院で、出産だけをするのではなく、妊娠後期の妊婦健診を受診することになります。

里帰り先の病院で、受診票が使えない場合は、一旦全額を負担いただいて、出産後の償還払い制度を利用することとなります。

償還払い制度は、出産後にまとめての手続きで問題ありません。

里帰り出産が決定している場合は、市区町村の母子保健を取り扱う窓口へ必要書類や手続き方法、期限などを問い合わせておきましょう。

この3つは捨てずにとっておきます

母子手帳
使えなかった妊婦健診受診票
自己負担した妊婦健診の領収書

無痛分娩

現在、少しづつ知名度も高くなり、実施病院は増えてきていますが、まだまだマイナーです。

実施施設も限られているため、無痛分娩を希望する方は、早め早めの行動を心がけましょう。

病院によっては妊娠8週程度で予約枠が埋まってしまう場合も少なくありません。

厚生労働省のウェブサイトに掲載を希望した無痛分娩取扱施設の一覧です。(平成 30 年 11 月 7 日時点)

ご自身の地域の病院、里帰り先の病院などを探すときの参考にしてください。

 

 

現在多くの国で無痛分娩といえば、その第一選択は「硬膜外鎮痛法」といわれる下半身の痛みだけをとる方法です。硬膜外鎮痛法で行っているのか、分娩の方法についてはそれぞれの施設に問い合わせ、詳しい説明を受けることが大切です。

また、無痛分娩がどのようなサポート体制で行なわれているのかも確認が必要です。

日本では、無痛分娩は計画分娩(誘発分娩)で行うという施設も少なくありません。

自然に陣痛が来て、お腹が痛くなったときに硬膜外無痛分娩を始められればよいのですが、現在の日本では365日24時間硬膜外無痛分娩に対応できる体制が整っている施設ばかりではなく、限られた曜日や時間帯にしかできない施設もあります。

また、通常の分娩費用に加えて、個人施設では0~5万円、一般総合病院では3~10万円、大学病院では1~16万円の請求をしているという結果が出ています。

費用についての詳しいことはご自身の施設のスタッフに直接お問い合わせください。

 

<無痛分娩を希望する人が確認すべき3つのこと>

硬膜外麻酔の開始タイミング(陣痛開始後なのか、計画分娩なのか)
夜間休日の無痛分娩の実施状況
無痛分娩の費用

 

text:看護師・助産師
永冨 由紀子(ながとみ ゆきこ)

 

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