早産・低出生体重児の赤ちゃんの発達の見方

小さく生まれた赤ちゃんの発達って?

私は以前、某県の大学病院でNICUに理学療法士として勤務していました。

NICUとは、赤ちゃんのための集中治療室のこと。早産であったり小さく生まれたり、生まれつきの病気などがある赤ちゃんが入院し、専門的な治療を受けられる場所です。

そこで、入院中の赤ちゃんや退院後の赤ちゃんの発達をフォローアップを行うのが私の仕事でした。

 

妊娠・出産は親御さんにとっては一大事。ちょっとしたことで不安になったり心配になったりするものですよね。

「小さく生まれた」「早産だった」となるとご両親にとっては大きなショック。さらに困ったことに、低出生体重児/早産児の情報は非常に少ないのが実情です。不安から検索漬けになってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回はシンプルに「低出生体重児/早産児の発達をみるポイント」をまとめました。一緒に勉強していきましょう。

 

月齢ではなく「修正月齢」で

修正月齢、という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

早産(妊娠週数37週0日以前に出産になること)で生まれた赤ちゃんの場合は、正期産の赤ちゃんと同様の月齢の数え方をすると発達にズレが生じます。

そのため

一般的な月齢:誕生日から換算
修正月齢:出産予定日から換算

このような「修正月齢」という数え方で体の発達を見ていくんですね。

 

つまり、2か月早く生まれてきた赤ちゃんは、同じ誕生日の赤ちゃんが5カ月になるころ、”修正3か月”、という計算になります。

 

赤ちゃんの成長を側で見たことがある方はお分かりかと思いますが、たかが数週間でも毎日急速に成長する赤ちゃんにとっては、その違いはとても大きくなります。さらに1か月、2か月と予定日より早く生まれた場合にはその差は顕著になります。

 

そのため、体の発達の目安も月齢ではなく修正月齢に照らし合わせてみていく必要があります。

 

最近は自治体によって「低出生体重児/早産児向けの母子手帳」を発行しているところも出てきているそうです。

「母子手帳 フリー」の画像検索結果

ご希望の方は自治体に問い合わせしてみると良いですね。

 

ポイントは「着実に発達しているか」?

基本的には修正月齢にならって、平均的な発達順序を確認していけばOKです。

ただし、生まれた時の体重や持っている合併症によって、発達にはバラつきが出ることがわかっています(正期産の子もそうですが)。

参考:低出生体重児保健指導マニュアル(厚生労働省)→無料でダウンロードできます!

厚生労働省が上記のグラフを発表しています。

 

歩行の開始くらいまでを見ると、体重が小さかった、特に1,000g未満だった子はやはりそれ以上の子に比べてゆっくりなことがわかっています。
(修正10カ月でお座り、12カ月でつかまり立ち、14~15カ月でつたい歩き)

一方、断言こそ出来ませんが基本的には重度の合併症がない低出生体重児・早産児の赤ちゃんであれば歩き始めこそ遅れはすれど、歩行自体の獲得には支障が出ることはほとんどありません。

 

あまり月齢・修正月齢による目安にこだわらず、「いつかは歩く!」と大きく構えつつ、かつ 「着実に成長しているかな?」 をポイントにチェックしていくのがオススメです。

昨日、先週、先月できなかったのに出来るようになってる!その連続が”成長”です。

 

体格の成長も重要

お座りやあんよといった発達以外にも、身長・体重の成長に関しても、修正月齢で見ていきます。

お腹の中にいた時期から小さい赤ちゃん(SGA児)では特に平均身長・体重へ追いつくのに時間がかかります。

 

特に呼吸器疾患や心疾患といった合併症があったり、在胎週数が短かった赤ちゃんはより追いつきづらい傾向にあるということがわかっています。

 

子どもの心や体の発達には、身長・体重などの体格がしっかり育つことが必要不可欠です。

合併症が落ち着いたり、低身長の治療をすることでぐっと心が成長する 、というケースも多くみてきました。

また合併症が完治ないし安定している場合には、体を定期的に動かすようにし、骨や筋肉をしっかり育てていくことも大事です。このような際には主治医や担当の医療者にアドバイスを受けるようにしましょう。

まとめ

実は、早産や低出生体重児の赤ちゃんたちが長期的に、将来的にどのように成長していくか、まだまだ未知の部分も多いのが現状です。

それだけ、医療の発展が急速であったということですね。

「このくらい…」と胸にとめず、不安に感じることは率直に専門家の家庭訪問や発達検診、外来などの際に相談するようにしていきましょう。

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理学療法士・マタニティヨガインストラクター 赤ちゃんや子どもが大好き。 周りの大人が笑顔なら子どもは笑顔になる!をモットーに子育てに関する情報を発信していきます。

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